【レビュー】ギルティドラゴンに考えさせられる日本のカード型ゲームの行く末。

ギルティドラゴンは従来のソーシャルゲームの延長に位置します。
結論からいうと、非常にもったいないなっという印象でした。
まずは、良い点から見て行きましょう。
























まずはネイティブアプリのサクサク感です。上記はチュートリアル画面です。
androidでプレイしましたが、すごく軽快に動いてくれます。
従来のカードゲームより明らかにリッチな表現なのに、
冒険してても、デュエルしてても、ほとんど遅延がありませんでした。























グラフィックすごい綺麗です。
初めてプレイする時は驚くほどです。
はじめに容姿が選べて、その選んだ容姿のキャラクターが
3Dで迫力あるバトルをしてくれます。
このグラフィックで1~3日継続率は高めに推移するでしょう。
開発陣の方が素晴らしいのでしょうね。






















UIも素晴らしいと思います。
まずトップ画面がスクロールではありません。
ほんと、スクロールはガラケー時代の悪しき慣習です。
スクロールしないと確かにボタンの量が多くなってしまいますが、
そこまでゴチャゴチャさせずにまとめてきています。
背景が変わるのもいいですね。綺麗です。

クエスト一括進行
最近の傾向です。クエストのタップ連打がなくなってきています。
当ゲームも何か起きるまで、一回のタップでずっと動いてくれます。



分かりやすいバトル進行。攻撃力だけの表示。
すいません、画像だと伝わりづらいかも、赤で囲っているところです。

こちらと相手の攻撃力が表示されます。
ドローの運の要素、コンボ補正、スキル補正、など毎ターン攻撃力が変わるので、
バトル進行途中でどちらが勝つか分かりません。ハラハラしますね。
かつ、見ていて分かりやすい。ここは見習うべきポイントでしょう。
いろいろな要素が絡んでいるとバトルを見ていてもよく分からなくなることがありますが、
当ゲームは、毎回攻撃力を表示してくれます。
毎回攻撃力だけを見れば良い。見るポイントを一つに絞っていて集中出来ます。






















一括合成、一括編成(上記のおすすめオート)など初心者でも楽しめる。
よく分からなくても、とりあえず自動で合成も編成も出来て楽しめます。
初めてゲームに入った時にも迷わずプレイ出来ます。


こんなに良い所あるなら、良いゲームじゃん。
と思われるかもしれません。
たしかに見習うべきポイントですごいと思いました。

でも、欠点も結構あります。中でも大きな理由は2つです。
1.カードロジック・デッキ構築のロジックが分からない。
2.そのロジックもトレーディングカードバトルほど戦略が深くない。

はじめの理由についてですが、このゲームチュートリアル突破率は高いと思います。
綺麗なグラフィックとサクサク感で、気持よくゲームに入れます。
そして1~3日程度ぽちぽちゲーとして遊びます。
でも、その後が続きません。



チュートリアル突破クイズはありますが、ちょっと遷移が深すぎますし、
htmlの読み込みでサクサク進みません。
クイズ形式でロジックを理解することも出来ませんでした。
通常ここで脱落する人も多いと思います。
でも頑張ってググるひともいるかと思います。
こちらに書かれていることと携帯を見比べながらようやく理解すると思います。






















理解しても2つ目の理由、戦略がそこまで深くない。
当ゲームをした時、ものすごく戦略性が高いカードゲームが来たか?!
と思いました。
でも、結局ユニット編成で、フリーポケットで同じ色多めにする。
バトル時もその時引いた手札で一番多い色を選択する。
それぐらいしかないですね。(ん~自分が分かっていないだけ?)
セミオートでバトル進めて、そのうちバトルムービーも飛ばしてフルオート押すだけになります。
結局従来のぽちゲーと同じになってしまいました。

もちろん、ぽちゲーでも売れているゲームはあるのですが、
細かいバランスがよくありません。























ギルド自動承認ないので、いつまで経ってもギルドに入れません。
クエストの友人申請も、相手のフレンドがいっぱいですといつも表示されます。
そもそもフレンドの有り難みも分かりません。
装備の存在も忘れます。
バトルになかなか勝てず無課金ではどうしようもない感もあります。



まとめると、開発が優秀でネイティブアプリらしい動きをするが、
肝心のカードバトルの戦略性が分かりづらく、そこまで深くない。
すると、従来のぽちゲーの領域に入ってしまうが、バランス調整が良くない。
よって大ヒット作品にはならなかった。

でも、これからちゃんとチューニングすれば、ぽちゲーの延長として売れると思いました。

そして、カードゲームの進化としては真っ当だと感じました。
ソシャゲのカードバトルに、トレーディングカード要素を入れるというのは。

そうすると
2つの進化が考えられるかもしれません。
1.バトルは完全にオートにしてしまって、デッキ構築に戦略がある。
2.リアルタイムオンラインバトルにして、バトル時に戦略がある。

今回は中途半端にバトル中もマニュアルで動かせるようにしましたが、
相手がコンピューターなので、結局アルゴリズムでなんとかなる範囲でしか動きません。
こっちもオートボタンを使ってバトルすることになります。
だったら潔くバトルは見守るだけにして、デッキ構築に深みをもたせるべきです。
例えば相手の行動に反応するスキルを盛り込むべきです。

A vs B
AがBに魔法攻撃
Aがスキル発動。魔法攻撃してきたらそれは無効とする。
Bがスキル発動。攻撃を無効化するタイプの防御をしたら、次のターン休みにするスキル発動。


あるいは、2つ目の案。リアルタイムバトルにする。
問題点は、相手が見つかるか。見つかってもやる気あるかですが、
1日1時間×4回と時間を決める。
バトルをターン交代制ではなく、相手のHPが0になるまでどんどん攻撃できるシステムにする。
などでしょうか。

上記のような物かはわかりませんが、まだまだ新たなカードゲームが出てくると思います。
最後は文字ばかりでぼんやりとしてしまいましたが、
最後まで読んでいただきありがとうございました。

AKIRAより