【レビュー】GUMDAM AREA WARSに学ぶソシャゲの王道と版権の使い方






















『機動戦士ガンダム』シリーズ、
アニメ本編のストーリーを 中心にしたミッションや
イベントが楽しめる!

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バンダイナムコ
登録会員数50万人
(2013年3月)

2011年10月 ローンチ
2012年9月 大幅リニューアル

このゲームを選んだ理由は、ソシャゲの王道を踏襲していて、
版権物としてガンダムファンを満足させているからです。

greeがブラウザーゲームに注力するという難しい判断を下しましたが、
このようなゲームであれば表現出来るのではないでしょうか。
html5どこまで進化するのでしょうか。



ゲームの特徴
正統派クリックゲー
























ソーシャル性が強いわけでもなく、
トレードもなく、
ギルドvsギルドもなく(一部イベントあり)

ほんとに真っ当なクリックゲー。

しかし、クリックゲーだが
画面遷移が鮮やかで、
ストーリーもあり
面白い出来に仕上がっている。

ミッション
確かにミッションはクリックゲーだが、これがなかなか面白い。




確かにミッションはクリックゲーだが、クリックゲーの中では面白く作ってあると思う。
その理由は画面がリズミカルに動くからであろう。
上記画像では
進軍→ALERT(時間制限アリ)→バトル(難易度高め)
と進行している。

一番左の画像の進軍というボタンを押す。この時点では完全にクリックゲームで演出はない。
ゲージが溜まっていくだけ。
時折モビルスーツが手に入り、アラート画面になり、バトル画面になる。
その時のアニメーションの時間が文字が読めるくらいの時間しかない。

決して演出に凝りすぎて、待ち時間が伸びているのではなく、
時間が長く感じる画面遷移の中で演出をしている。



ロード画面も2種類あり、上手く画面遷移でストレスがかからないようにしている。
この辺りは画像では伝えにくいが。

例えば初代iphoneを思い出してほしい。
初代って画面切り替えに時間かかっているのに、それを感じさせないのは
その待ち時間に演出を入れて滑らかに見せているから。



どうしてもゲームシステム囚われがちで、
面白くするためにシステムを変更しようとする。
表現の仕方でも感じ方が変わる。

バトル





















バトルも王道。
確かに前・中・後ろと場所が違うし、スキル発生などもあるが、
これも2.5次元でバトル風景の非常にオーソドックスなスタイル。
ミッションに比べると少し進行が遅く感じる。
もちろんスキップすることも出来る。

通常手に入れられるMSの数が少なく、覚えられるので、愛着がわき見ていて面白い。
バトルが進軍に比べてスピードを落としているのは、課金へ繋げるための施策に感じられる。
ガンダムファンなら思わずガチャを引いてしまうのではないか。

しかし、バトル終了後など明示的な動線は貼られていないので、
ガシャへの遷移ボタンをつけるなど課金圧力を高めても良いと思う。

レベルデザイン






















上記の図は当ゲームのレビューである。
レビューに書いてあるのだが、
今までのソシャゲと同じだがガンダムファンにとって楽しい。
私もプレイしてみてレビューと同様の感想を持った。
したがってライトユーザー向けゲームに分類しても良いと思う。
ガンダムというIPを活かすため、あえて奇をてらったことをせず、
王道のクリックゲーに仕上げた。
イベントもごくごく普通であり、数も少なくライトユーザーでも
どのイベントをすれば良いか悩むこともない。
細部の見せ方のこだわりにより
ガンダムファンには親しみやすいレベルデザインになっている。
と言うよりも他のゲームと比べて、ゲームそのものの楽しみより、
ガンダムを集める収集欲のほうが大きい。


ゲームバランス
IPを活かしている点では素晴らしいが、
ガンダムファン以外には光るものがないゲームである。
ソシャゲになれたコアユーザーはギルドもなく、
イベントもガンガンやるわけではないこのゲームをするだろうか。

そもそも、そのようなコアユーザー層を
狙っていないと言えばそれまでだが。
王道なイベントをもう少し頻繁に打ったり、あるいは
ガンダム好きにレアなガンダムのドヤ機会を増やすなど刺激がほしい。


UI













①トップ画面の大部分を自分のガンダムデッキが占める。
ガンダムファンをターゲットにしているゲームとしては正解。

②このゲームの骨子は、バトルとミッションである。
なのでバトルとドックを配置しても良いと考えられる。
しかし、ミッションを下部に配置することで、ミッション→バトルという順番の遷移を作れている。
これによって、バトル→ミッション(レベルアップ)→バトルとバトルを2回楽しむ可能性もあるし、
ミッション内でのバトルも、ミッションすればバトルが出来るんだあという喜びにつながる。

③イベントがあるとボタンが赤くなる。正解。
なぜならお知らせで文字情報でイベント知らせるより分かりやすいし、
イベントをトップページの大部分を占めるようにするとガンダムの魅力が薄れる。

ごちゃごちゃした情報(ステータス・新着情報)がスクロールして
初めて見える位置にあり、スッキリした印象。


まとめ
長く続くタイトルになると思う。
IPの力で、基本的なソシャゲの設計だけで、これだけの売上がある。
大規模リニューアルの経験もあり、これからもどんどん機能が追加されていくだろう。

実際、プレゼント機能が追加された。
これにより、薄かったソーシャル要素が濃くなり、ゲームに慣れてきたユーザーを
新たに刺激することが出来る。























またイベントでもソーシャル要素がある。
他プレイヤーと部隊を組み、協力して進軍していく必要がある。

ソーシャル性を強くし過ぎると、初心者やライトユーザーにとって重荷になりやすいが
イベント内のみでの部隊なので、
ゲームに慣れているユーザーにソーシャル性を提供することが出来る。

効果音や音楽がなぜかないのだが(笑)、これも現在実装中らしい。
IPものなので効果があるだろう。世界観がますしね。

絵柄が変化する進化合成なども実装されるんじゃないでしょうか。

IPの世界観を壊さずに、王道なチューンナップを続けてほしい、
典型的な日本のソシャゲでした。


AKIRAより